― なぜ医療機器管理は経営問題なのか ―
医療機器管理は、技術部門の仕事だ。
そう考えるのが一般的かもしれない。
現場で使われる機器を理解し、
点検し、修理し、安全を確保する。
それは確かに専門技術を要する業務である。
しかし、ひとつ問いを立ててみたい。
医療機器は、本当に「技術」の問題だけだろうか。
医療機器は資産である。
取得には多額の投資が必要であり、
更新には計画が求められ、
保守契約や消耗品も含めれば、
その管理は長期的なコスト構造を形成する。
さらに、配置や共有の設計ひとつで、
稼働率や効率性は大きく変わる。
それはすでに「経営」の領域である。
にもかかわらず、
医療機器管理が“現場の努力”に委ねられているとすれば、
そこには構造的な断絶がある。
現場は安全を守る。
経営は資源を最適化する。
この二つが分断されたままでは、
持続可能な設計にはならない。
財務部配下という選択は、
技術を軽視することではない。
むしろ、
医療機器管理を“病院経営の中心課題”として
明確に位置づけるための選択である。
責任を可視化し、
ライフサイクルを管理し、
投資と安全を同時に設計する。
それは、
「壊れたら直す」という発想からの転換だ。
医療機器管理とは、
安全管理業務であると同時に、
資産管理であり、戦略設計である。
Why-T?
なぜ私たちは、
医療機器を“使うもの”としては語れても、
“経営資源”としては語らないのだろうか。
その問いの先に、
組織設計の再構築がある。