― 可視化がもたらす本当の意味 ―
「記録は残っています。」
そう言われて、安心してしまうことがある。
点検簿は整っている。
チェック欄は埋まっている。
保守履歴もファイルに綴じられている。
だが、それは本当に“管理”だろうか。
記録は、過去を示す。
しかし管理とは、未来を設計する行為である。
故障履歴があっても、
更新判断につながっていなければ意味はない。
点検記録があっても、
稼働率と結びついていなければ活かされない。
保守契約があっても、
費用対効果が検討されていなければ、
それは単なる支出である。
可視化とは、
「見えるようにすること」ではない。
意思決定に使える形に変換することだ。
数字が並んでいる状態と、
数字が語り始める状態は違う。
医療機器管理も同じである。
記録を整えることが目的になった瞬間、
管理は形式化する。
本当に必要なのは、
・データを横断的に整理すること
・経営判断と接続すること
・将来の更新計画に反映させること
つまり、
可視化とは“経営との対話装置”である。
管理とは、
保存ではなく設計である。
Why-T?
私たちは、
「残している」ことに満足して、
「活かしている」かを問うているだろうか。